『赤と青のガウン』また別の感想! 彬子女王の勇気りんりん、笑いと感涙。英国留学ベストセラー

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: 0908bd771969bcba12c475e334cc1a0b.jpg オススメ新刊
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2010年、5年間の英国留學から、女性皇族初の博士号を掲げて 
帰国した著者・三笠宮彬子女王が2012年から2014年まで
PHP研究所の月刊誌『Voice』に連載された文章を、2015年に書籍化。
当初の反応はしずか。だが2024年の春に、SNSの一投稿から、
ネット界で大ブレイク。文庫化され、現在もベストセラー街道を爆進中。

・『テムズとともに』のマートン・コレッジに!

その前に読んだ、天皇の留学記『テムズとともに』が非常に読みやすく、
面白くて、感動的だったので、“えーい! 皇室シリーズだぁ!”←失礼
と、なけなしのお小遣いはたいて?購入したところ――。

これが“私的には”大当たり! 
興味、共感、えええ??? 皇族とはご苦労な身分なのね、などなど。
いろんな感想が次々に湧き上がり。
テムズとともに』で、皇太子と同じマートン・コレッジに
学ばれた彬子女王が、マートンをどんなふうに
描かれているか、比較も楽しく。読むたびに感想は増え ……。
これは、記事に上げて、ぜひ、どなたかに聞いて頂きたい!
と書き始めました。
購入・購読をお考えのかたのご参考になれば
幸いです。
拙い感想ですが、ぜひ、おつきあいください!

*記事の流れは、以下のとおり、
著者紹介、この本の内容、目次、感想となっています。
必要なところだけ読みたいかたは、本記事のもくじをクリックして
飛んでください💗。

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・著者紹介

三笠宮彬子女王(みかさのみやあきこじょおう)ご経歴
1981年生まれ
父は故・三笠宮寛仁親王(昭和天皇の末弟のご長男)。母・信子妃殿下。
皇室典範には、「天皇のひ孫以下の女性皇族は“女王”と称される
とあり。彬子女王は、大正天皇のひ孫にあたられるため、女王称号がつく。
妹・遥子(ようこ)女王との二人姉妹。今の天皇陛下の“またいとこ”。

2002年、学習院大学史学科3年次、英国オックスフォード大学に留学。
皇太子(現天皇)が滞在されたのと同じマートン・カレッジに滞在。
聴講生として古代ケルト史を学び、(スコットランド史に興味が
あり、ケルトの歴史はその源流であるため、とのこと)
一旦帰国。学習院大学の4年次を、留学で取り残していた単位の取得と、
卒論執筆のため、猛勉強で過ごす(オクスフォードと学習院の単位制度が違うため、
取り残した単位をとるため、毎日のように通学)。結果、
2004年 学習院大学史学科卒業。史学科成績優秀表彰者2名のうちの
1名に選ばれ、奨学金をえた。

2004年10月からオクスフォード(同じ学寮)に戻り、修士から
博士課程に進級計5年間、大英博物館にボランティアとして通いつつ、
海外に流出した日本美術コレクションの研究を続ける。(専攻は日本美術史)。

2009年秋、博士論文がまとまった時点で、一時帰国。
同時に、公募採用で、立命館大学にポスドク(=任期つき
研究員)として就職(2012年3月まで2年半)。
2010年1月、博士号取得念願の”赤と青のガウン”をまとって、
授与式にのぞむ。女性皇族としては史上初。
2012年4月から2014年12月まで、銀閣寺の美術研究員。
同年6月6日、父寛仁親王のご逝去にあたり喪主を務めた。
同年、”日本の子どもたちが、少しでも多くの良き日本文化の
記憶を持ち、未来に伝える場の再生”を目的とした、
心游舎”の発起人代表に。
2013年、心游舎の一般社団法人化にあたり総裁に就任。
2013年4月から2014年3月まで、立命大の客員准教授。
5月から法政大学の客員所員。同時に文部科学省国際共同調査による
日本及び日本観の研究に従事。以後、公務と活動を積極的に継続して
おられる。とくに心游舎の活動では、2024年に、
 クラウドファンディングの目標額を達成するなど、
 総裁として事業運営に、精力的に貢献されている。

皇族も大変だなあ!」というのが読後初の感想でした。
彬子女王が5年間の博士留学をしたいと願いでたとき、
父上の故・三笠宮寛仁親王は承諾とともに、”
公務を休み、留学するのだ。その間も、
支えてくれている国民の皆様への報告のために、
必ず留学記を書くように
」と強く促されたそうです。

・この本の内容、目次

●おわりとはじまり
●英語の壁
●側衛に守られるということ
●子どものころからの習慣
●外国でのハプニング
●授業のこと
●古代ケルト史を学ぶ
●マートン・コレッジの一日
●フォーマル・ディナーの楽しみ
●海外で頑張る日本人留学生たちの進路
●「浮世絵はどのようにみるものなのか」
●アフタヌーン・ティーを女王陛下と
●バッキンガム宮殿へのお招きの連絡
●英国の電車の思い出あれこれ
●二度目の留学
●何をやってもうまくいかない日
●法隆寺金堂壁画
●英国の食あれこれ
●美術史研究者の試練
●謎の侵入者
●お雑煮とスコーン
●博士論文性胃炎
●博士論文への二つの壁
●人生でいちばん緊張した日
●たくさんのおめでとうのあとで……
●生まれて初めての猛抗議
●心からの「最終報告書」 

【特別寄稿】父・寛仁親王の思い出
 あとがき
 解説にかえて 学習院大学元学長 福井憲彦
 文庫本へのあとがき

・感想

他のレビューや感想では、爆笑爆笑みたいなことが
多く書かれていて、確かにそれはそうかとも
思いますが。筆者の最初の感想は、
私費留学なのにね。公務は、要するに”お勤め”なんだ。
(←すみません! 今知りました)
と、皇族の責任を改めて思ったものです。
30年ほど前までは”ヒゲの殿下”として人気で、
八方破れの行動でも有名であられた寛仁親王が、じつは
自他ともに厳しく、公平で、しかも愛情深いお父様であられたのも、
この本での初めて知った収穫です。

彬子さまは、公務を休む点の配慮については、もちろん
お心得ずみでしたが、研究が続けたい! しかも、
この研究は英国でなければできないとなれば、
持ち前の元気勇気りんりんで、父上にアタック。
結局、父上からは意外にあっさりと承諾され、
2年間の留学許可を得る。
どきどきしながらも入学試験を突破。

まずは修士論文(ウィリアム・アンダーソンの
日本絵画コレクションについて)執筆の日々を過ごすが、
1年の3学期の口頭試問で、試験官に、面白い論文なので、
博士課程に進まないかと誘われる。権威ある試験官に評価された
ことは非常に嬉しいが、当初の留学予定は2年(修士修了)。
博士課程修了までには、全5年ほどかかる。
成年皇族としての公務はどうする?
留学が長すぎるとの批判が出たら?

悩みつつ、父上にお伺いを立てると、最初は難色。結局、
「自分がどうしてもやりたいなら」と許可がおりた。
そこで、修士論文を完成させ、2006年6月の口頭試問で、
めでたく博士課程に昇格。


博士論文は、3章立て
1.大英博物館の学芸員フランクスの日本陶磁器コレクション、
2.アンダーソンの日本絵画コレクション、
3.フランクス、アンダーソン亡きあとの大英博物館のコレクションの発展
というもの。
1.2章はクリアしたものの、3章で指導教授と対立。丁々発止の議論を
重ね、ストレス性胃炎に悩まされつつ、最終的には説得に成功。
自分の信じるところを通した。
指導教授は最後に、3章がいちばん気に入ったと称賛してくれた。
研究者たちの、研究に対する真剣な態度がひしひしと伝わって
きます。それを支えてくれる、友人たちや宮家の人々の温かな
エピソードも。

それにしても驚嘆したのは、著者が「英語(英会話)が苦手だった」と
書かれていたこと。
小学校から英会話教室に通っていらしたというのに、英語が嫌い?
その理由が、中学の英語の授業で、アンデルセンの『みにくいアヒルの子』
を暗唱させられたと。シェイクスピアならまだしも、デンマーク人の童話を
英語に翻訳したものを暗唱させてどうする! 以後英語の授業に興味をなくし
……わかります! いかにもまっすぐで頭がいい著者らしい。同時に、日本の
英語教育、見直すべきだと思いました(最近はだいぶよくなっているみたい
ですが)。

なんだか、かたいことばかりを、まず書いてしまいましたけれど、もちろん、
鍵をかけた経験がないために、とんでもないめにあったことを始め、
面白い話も多々あります。オックスフォードのお友達にお子さんが生まれたとき
には、ゴットマザーに。赤ちゃんだったそのお子さんと久々に再会したら、
キラキラ高校生になっていたとか。

最初の留学前には、当時の皇太子ご夫妻が皇居に招いて、
オックスフォードの思い出を色々聞かせてくださったこと、
エリザベス女王のお茶に招待されたことなど、
これは皇族ならではのエピソードでした。

あとは、お読み頂くのが一番でしょうが、その時はぜひ、
本文に挟まれた何枚もの写真をご覧ください。まだ若々しい著者の
のびやかで幸福そうなショットが、たくさん載っていて、なぜか少々、
切なくさえなりました。若い日々は再び戻って来ません。
でも、若い日のこんなに素敵な思い出はきっと、その後の
著者の力になるばかりか、その思い出を共有できた読者の
力にもなってくれると確信しました。

学生時代は、「宮ちゃん」(ゼミの先生からは彬子さん)
と呼び親しまれていた彬子女王。
父上のご生前には間に合わなかった留学記ですが、
りっぱに約束を果たされたことに敬服しました。
皇室オンチの、この私。
著者のお名前さえ、今まで存じ上げなかったけれど、
さばさばした(しかも気遣いができる)ご性格と、実行力の
大ファンになりました。この留学記に続編はないでしょうけれど、
この一冊だけでも、読んでよかった! 文庫の結びの一文、
世界中の人たちが心穏やかに過ごせることを祈りながら
が、真実のひとこととして、心に響きます。

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